コーティングクリヤーは描いた作品を傷が付かない様にコーティングする為の物です。乾くとカチコチに固まり、ペイントした面を保護します。無色透明でペイントすると表面に艶が出ます。
このページではBrusherアクアウォータークリヤーと、旧油性Brusherコーティングクリヤーの使用方法を説明します。本製品のQRコードから来られた方はこのページを読んで正しい使用方法でペイントして下さい。
ウォータークリヤー使用方法
Brusherアクアのウォータークリヤーは作品の保護に使用します。美しい艶が出ますので作品に高級感を出す事が出来ます。UVカット剤も添加されていますので野外での使用も可能です。ウォータークリヤーは水性で扱い易くエアブラシやスプレーガンは水道でも洗浄出来ます。ウォータークリヤーはBrusherアクア以外の塗膜の上にはペイント出来ませんのでご注意下さい。
アクティベ-ター(硬化剤)を添加する
ウォータークリヤーの主剤と硬化剤であるアクティベーターを添加します。混合比は下記です。
ウォータークリヤー:アクティベーター=4:1
添加したら1分以上混ぜ棒で撹拌します。良く撹拌しないと、乾燥後沸きが出ます。沸きとは塗膜内の溶剤が塗膜の中に残り小さな気泡が塗膜に残る現象です。この撹拌は非常に重要です。
塗料を濾す
撹拌したら塗料を吉野紙やストレーナーなどで濾します。
Brusherアクアでペイント
画像はアルミ複合版に足付けをしてBrusherアクアのマルスブラックをペイントしてあります。Brusherアクア以外の塗膜の上にはこのウォータークリヤーは使用出来ないのでご注意下さい。
硬化した2液の塗膜の上には足付けをすればペイント可能です。塗膜の硬さにもよりますが、800番相当のペーパーで足付して下さい。
通常はスプレーガンでペイントしますが、小さな物でしたらエアブラシでもペイント可能です。エアブラシでペイントする場合なるべく口径の大きなエアブラシを使用して下さい。
今回はエアブラシを使用してペイントします。エアブラシの口径は0.5mmです。エアブラシを使用する場合ペイントする面積は30㎝四方が限界です。それ以上広い面をペイントする場合スプレーガンを使用して下さい。
ウォータークリヤーは2液ウレタンとなりますので、エアブラシまたはスプレーガンを使用後は丹念に洗浄して下さい。
捨て吹き
はじめに捨て吹きをします。艶が出ない程度に遠目から軽く吹きます。2回程捨て吹きをして下さい。
捨て吹きは画像の様に艶が出ない程度にペイントします。
本吹き
本吹きは艶が出る程度にパターンを重ねます。ウォータークリヤーはペイント直後は乳白色をしていますが乾くと透明になります。
ムラの無い様に吹くにはパターンを重ねながら吹き、ガン距離とガンの移動スピードを一定にします。それと角度も水平に保ちます。
画像の様にスプレーガンのパターンを重ねて吹きます。
- 赤の線と線の間が1吹き目
- 黄の線と線の間が2吹き目
- 緑の線と線の間が3吹き目
- 青の線と線の間が4吹き目
1回目から5~10分時間を置きもう一度本吹きします。本吹きは2回までです。吹き過ぎて塗膜が厚くなると沸きが起こる場合がありますので、吹き過ぎに注意して下さい。
最後の本吹きは塗装肌を見ながら重ね具合を調整します。パターンの重ねが具合が浅いと塗装肌がザラザラになり、深いと垂れます。程よい重ね具合を見ながら調整してペイントします。
ペイント直後はかなり乳白色になります。ウォータークリヤーはレベリング(塗装肌の伸び)が良く、肌調整がし易いです。指触乾燥が遅いので、塗膜が薄い部分は後からスポット的にペイントも可能です。
乾燥後
しばらくはベタベタしますので、直射日光は避けてそのまま放置します。その後半日程で硬化します。硬化すると透明になります。
ウォータークリヤーはポリッシングも可能です。ブツが付いた場合は2000番以上のペーパーで削りポリッシングして下さい。
旧Brusherコーティングクリヤーの吹き方
旧Brusherコーティングクリアーは油性Brusher、水性Brusherアクアどちらにもご使用になれます。
2液タイプのクリアーなので時間が経つと硬化します。メインで使用しているエアブラシでの使用は止めて下さい。綺麗に掃除をしたつもりでも、エアブラシの調子を悪くしてしまいます。
エアブラシをご使用になるときは口径0.5mm以上のメインでは使わないエアブラシをご使用下さい。出来れば専用のスプレーガンをお勧めします。小物などを吹く場合はエアブラシでも十分ですが、広い面をペイント時は通常のスプレーガンをご使用下さい。
混合比
Brusherコーティングクリアーは主剤、硬化剤、シンナーを混ぜて使用します。混合比は下記となります。
クリアー:硬化剤:シンナー=3:1:0.6
シンナーの選択
- 夏→遅乾シンナーを混ぜて下さい。
- 春、秋→速乾シンナーと遅乾シンナーを50%づつ混ぜて下さい。
- 冬→速乾シンナーを混ぜて下さい。
Brusherコーティングクリアーは普通のスプレーガンで2~3コート(回)です。エアブラシでペイントする場合、3~4コート(回)ペイントして下さい。
一度に厚くペイントしますと、クリアーの中に入っているシンナー成分が抜け切れずに、ブクブクと泡の様な気泡が出来てしまいます。1回1回乾かしながらペイントする事がポイントです。
実際に絵を描いたボードにクリアーを吹いてみます。
今回は通常の小型スプレーガンを使用します。
クリアーをガンに入れる時は画像の様に吉野紙と言ってフィルターの様な役目をする紙を使い濾過します。すると小さなゴミも入りません。
スプレーガンの蓋をして、吉野紙を画像の様に巻きつけます。
画像の様にスプレーガンのパターンを重ねて吹きます。
- 赤の線と線の間が1吹き目
- 黄の線と線の間が2吹き目
- 緑の線と線の間が3吹き目
- 青の線と線の間が4吹き目
ムラの無い様に吹くにはパターンを重ねながら吹き、ガン距離とガンの移動スピードを一定にします。それと角度も水平に保ちます。
- 一番初めは捨て吹きをします。艶が出るか出ないか程度にパラパラと吹き、しっかりと乾かします。
- 本吹きに入ります。ガン距離は15cm位離して吹き付けます。 乾かしながら3回程ペイントします。
- 最後の1回は肌を見ながら艶を意識して吹きます。